通常の洗浄時にノズルまで分解して掃除をする方が一定数いらっしゃいますので、ノズル分解した際に生じる不具合やその修正方法を記事にします。
まず、ノズルは使用後洗浄するたびに分解しないで下さい。ノズル周りは出荷前に最適な状態に調整されています。分解すると再調整が必要になる事と、ノズルに付いているノズルOリングが消耗品である為、清掃の為に毎回分解していると、Oリングが破損して塗料カップにエアーが逆流してしまいます。ノズルの分解はノズル内にゴミが詰まったなど異常が起きた時や、定期的なオーバーホールの時だけにして下さい。
90日間のメーカー保証はお客様ご自身による破損は保証の対象外となりますので、ノズルを分解した際に生じる不具合は保証の対象外となります。不具合が発生した際にはノズルを分解せずに、速やかにエアブラシワークスサポートチームにご連絡下さい。
しかし、どうしてもノズルを分解しなければならない場面があります。その際下記の3点に注意して下さい。
- ノズルのセンター調整
- ノズルのシール
- ノズルの締め過ぎに注意
1、ノズルのセンター調整
ノズルを分解すると、ノズルの締め具合によってノズルのセンター位置が微妙にずれるので、ノズルを外す度にノズルのセンター位置を確認して、ずれていたら調整して下さい。
ノズルのセンター確認と調整方法は下記をご参照下さい。
2、ノズルのシール
ノズルのシール効果が不十分の場合、エアーが塗料の通路に入り込んで逆流します。お客様からは「うがい状態」という表現でお問い合わせが届きます。
エアー逆流の仕組みは、図の水色のエアー通路から黄色の塗料通路に、ノズルの付け根からエアーが入り込み、ブクブクと逆流します。
原因の殆どは頻繁なノズルの分解から起こるノズルOリングの損傷です。
もし、ノズルを分解していないのに逆流が起こった場合、90日以内であれば保証の対象となりますので、サポートチームにお問い合わせ下さい。
エアーが逆流した場合ノズルOリングを取外して「ノズルシール剤」を塗布して下さい。
ノズルを取り付ける際にはノズルOリングがしっかりと付いているか確認して下さい。とても小さなパーツなので失くしたら探すのが困難です。
ノズルOリングを失くした場合は「ノズルシール剤」を塗布して下さい。
頻繁にノズルを分解しなければならない方も、ノズルOリングを外して「ノズルシール剤」を塗布する事をお勧めします。
エアーが逆流しない場合はノズルOリングが正常に機能していますので、下記の作業は必要ありません。
ノズルシール剤の塗り方
はじめに、ノズルOリングが付いている場合は取外して下さい。
ノズルをピンセットなどで摘み、ノズルシール剤をネジ部分に塗ります。ノズルの穴に入らない様に付け過ぎに注意して下さい。
ノズルOリングがエアブラシ本体に残っている場合、ノズルOリングを取り外して下さい。
取り付いたままノズルをねじ込むと、ノズルOリングがエアブラシ内部に侵入して、ノズル内で詰まってしまうトラブルが報告されています。
ノズルレンチで取り付けます。締め過ぎると簡単に折れてしまうので、止まった所から少しだけ増し締めする程度に締めます。
はみ出したノズルシール剤をウエスなどで拭き取ります。
ノズルシール剤は乾燥する事はありませんので、特に乾燥時間などはなく、取り付けてすぐに使用可能です。
ノズルシール剤を塗布しても逆流する場合、ノズルシール剤を多く塗布し、ノズルを増し締めして下さい。
3、ノズルの締め過ぎに注意
ノズルを強く締めると簡単に折れるので、締め過ぎに注意して下さい。ノズルが折れてしまった場合下記の記事を参照して下さい。
そもそもノズル自体は消耗品なので、ストックとして複数持っている事をお勧めします。エアブラシの調子が悪くなった際に交換すると、問題を解決出来る場合が多いです。ノズルはAWシリーズ消耗パーツのページから購入可能です。
エアブラシメンテナンスAll-in-oneキット
ノズルを分解する際にはエアブラシメンテナンスAll-in-oneキットが必要になります。エアブラシメンテナンスAll-in-oneキットは以下から入手出来ます。Amazonでご購入される場合はこちらから
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